なーおばさん便りⅡ



『しっぽのある娘たちとともに 5』

 私は10代の頃からコーヒーが大好きです、それもインスタントではなくて豆をゴリゴリひいて、サイホンでの本格的コーヒーがです。 未だ目が見えていた頃、貧しい日々の中で、毎月の給料日とその間の日ころと、月... 続きを読む



『しっぽのある娘たちとともに 4』

 夫と私の生活にベルナが加わって家族となったのですが、しかし盲導犬との日々は決して楽しい事ばかりではありませんでした。 今から40数年前の昭和55、6年頃の日本の社会は、「盲導犬?」、「そんな犬知らな... 続きを読む



『しっぽのある娘たちと共に 3』

 結婚はしたものの、その次のハードルには、かなりな躊躇いと迷いがありました。 目の見えるお母さんのような子育てのできるおかあさんには、中途失明の私には白い杖での行動は、あまりにへた過ぎました。 ある日... 続きを読む



『しっぽのある娘たちと共に 2』

 光も影もまったく見えなくなってしまった私が抱ける夢はなにだろうかと、私は1年6か月の巣ごもり生活の中で毎日のように考えました。 そして究極思い至ったのは、『お母さんになりたい。』でした。 それも『目... 続きを読む



『しっぽのある娘たちと共に 1』

「グッバイ。」と もの見る事と職と恋に 軽く手を振り 27歳を生きる  1972年の夏、私は自分の両目の視力が2度ともどってはこない事を、誰も私には告げてはくれなかったけれど、病室のベッドの上で悟りま... 続きを読む



『ローマへの旅』

 ローマに出席する10日前の日に、私の入れ歯が割れました、それも《季節のてんぷらと蕎麦定食》のランチを食べている最中にです。 あわてて歯医者さんに出かけましたが、ドクターのT先生はかわいらしい声で「ア... 続きを読む

 

『いやなものはいやなんですって』

 フローラは歯茎の弱い子でした、だから一緒に暮らし始めてから歯みがきにはとても注意をはらってきました、うっかりしようものなら口臭が強くてとてもこまったさんになってしまいます。 最初は訓練の時に教えても... 続きを読む



『コロナワクチン7回目の接種です』

 看護師さんが注射器をもってきたとき、フローラは「えー!」とばかり、横っちょを向いてしらんぷりでした。 そして自分が注射されるのではないとわかったら、大急ぎで、私の膝にあごを乗せてお母さんの私が注射さ... 続きを読む



『町のキリストに遭える日』

 月に1階、私とフローラは赤羽まで出かけます、教会のロザリオの祈りの集いに出かけて行くのです。 つい先日の事でした、やや遅刻になるかなーの状況でわが家を飛び出しました。 まわが町の最寄りJR駅、ここは... 続きを読む

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