奮闘記10

今日の午前中は『回避訓練』でした。歩道に車をわざと乗り入れて通りぬけられない状態がつくってあります。そこへ向かい「go」でウランと歩いてゆきます。当然彼女はこの状況は見えているわけですから頭の中いっぱいで「あれー、どうしようか、どうしたらいいんだろう……」と考えながらなのです。

「危険だけれど、でも車道に出て、あの車をよけるよりしかたがないなー」とその障害物までの間に結論を出せるのはベテラン盲動犬。しかしウランはまだ若葉マーク、「あれー、なんだーあれは?」そう思った瞬間足がピタリと止まってドドッと後ろ下がりをしてしまいます。

「ああ、いやだよー、わたしどうしょうもないもんねー!」の気分なのでしょうか。

「だいじょうぶ、さあゆこう」とななえおばさん励ましの気持ちをこめて「go go」とシリゴミウランに声をかけます。

この回避行動を数回くりかえして、障害物はなんとしても回避しなければ、それも車道に出てそこを少しの間歩くのですから、2人が危なくないようにウランは回避しなければならないのですから。

でもこうして学習、覚えてゆくのだなーと、ななえおばさんも学習させらるの巻きでした。

午後のデパートの訓練ではウランはエレベータードアとその横の壁面のボタンを学習して覚えました。

いよいよ明日は銀座テストの日、訓練の日々も最終コーナーを曲がりました。明日の銀座デビューにそなえて夕方ウランの体をきれいにシャンプー、今はすでに夢ごこちウランちゃんです。そしてくたびれたー、腰がいたいよーのななえおばさんです。

ななえさんとウランちゃんウランちゃん

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