奮闘記11

ななえおばさんとウランの銀座でのテストはちょっとしたドラマになってしまいましたー。かつてベルナとも、ガーランドとも、ペリラともなかった経験でした。

銀座和光の前を出発してゆく私たちを祝福してくれるかのように11時を告げるチャイムがピンカーンの街並みに軽快な音を鳴り響かせて、そして足どりも軽くスタートしていったのですが……。

まずのつまづきがウランが『木村屋パン』に入りかけて「おっとーっとー」になりかかったのですが、そこはすぐに態勢をたてなおして、1つ目の、2つ目の、3つ目の横断歩道を直進、そして4つ目のストレート・コーナーにつける寸前、角にある『みずほ銀行』の自動ドアがタイミングよくパーッと開いてそこからは夢のような冷たい風が……。焼けるような熱暑の歩道を歩くウランちゃんは、その瞬間すいよせられるようにドアの中へ入ってゆきかけるじゃあないですか、ななえおばさんまたまた「おっとっとー」の巻きでした。とにかくなんとか4つ目のストレート・コーナーでバック、レフト・コーナーで銀座通りをわたったものの、あまりの暑さで人影もまばら「本当に銀座通りをわたったのかしら?」の懐疑心。さあ、そこからが今回の問題点の本格的なはじまりでした。

最初のコーナーにつけて前を流れる通りが銀座通りではなくて、それは横を流れていることが確認できれば、頭の中に入っている地図どおりに私たちは歩いているのですが……。そこで後ろから歩いてきたちょっと中年風な2人連れの男の人の話声にななえおばさん目の前の道を指さして「この通りは銀座通りですか?」とたずねたのでした。そして「そうだよ」と言う答え、もう1人誰かにたずねてみようかの、いつもの「本当にそうかなー?」の気持ちにもならずに「あれー、ここをまたわたっていったら、逆もどりだわー!」と、ななえおばさん左にウランちゃんを促しながらどんどん進んでゆくの巻きになってしまったー。その結果ウランちゃんと2人、夏の銀座裏通りのお散歩になってしまいましたー。

なんだかんだがドタバタあってやっとゴールにたどりついたのはスタートからほぼ小1時間が過ぎてから、本当に汗、あせ、アセの季節はずれの道行きになってしまい、アイメイト協会理事長、塩屋氏には「郡司さんはウランと一緒にトンズラかなーと思いましたよ」とレストラン『ナイル』で恒例のテスト後の昼食会で笑われてしまいましたー。

「ねえねえウラン、人生ってたし算とひき算だけじゃあないのよ、かけ算もわり算もあるってことなのよねー」

「ねえねえおかあさん、わたしたちってこうして学んでゆくのよねー」

なかなか頼もしいウランからのアンサーでした。

さあ明日は『幻のコース』のテスト。ゴールはもうすぐそこです。この失敗をバネにがんばろー!

銀座でのテスト1銀座でのテスト2銀座でのテスト3

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