あのね、わたしお母さんと神田から歩いて、JR御茶ノ水駅のすぐ近くのニコライ堂に行ってきたんだよ。
あそこは《ハリストス正教会復活大聖堂》って正式にはずいぶん長い名前なのね。
1891(明治24年)年に建ったのだって、「だから優雅で美しいんだわねー!」とうちんちのお母さんが言っていたわ。
でもお母さんと私が入って行ったら・・・・、「あらー、犬だわ、どうしましょう!?」と女の人の声、すぐにうちんちのお母さんが「どうしましょうって?」とたずねかえします。
そして「この子は盲導犬、私の目ですから、何の問題もないと思うんですが・・・」とも言いました。
するとその声の女の人は、ハッと我に返ったように微笑んで、「そうよねー、あなたの言うことは何でもきくのですものねー、だから問題なんてないわよねー」と言ってくれました。
《これ以上入ってはいけません》のロープのところで立ち止まって、中をのぞいているお母さんに、聖堂の様子をいろいろ説明してくれていたのは、男の人、信者さんだったのでしょうか。