わたし郡司ウラン!

あのね、わたしお母さんと幹太兄ちゃんとお墓参りにいってきたんだよ。
この日はお母さんがどうしても2時までにはもどってこなければと言うので、幹太兄ちゃんは6時ころやってきたわ、でもうちんちのお母さんだってこの日は4時起きよ。
でもいつでも4時には起きるお母さんとわたしなんだけどね。
デンシャを降りた栃木の空はすっかり夏色そのもの、「梅雨はどこへいっちゃったのかしらねー?!」とぼやきながら、「でもさ、雨降りでなくってウランちゃんよかったねー」とお母さんが、そうしたら幹太兄ちゃんが「ウランちゃんも雨降りはきらいだけど、ペリもそうだったよねー、すぐにタクシーに乗ろうよー、乗ろうってさ」。
お母さんもうんうんうなづいて、「そうそう、そうだったねー」って、口元だけの笑顔で、遠くを見る目をしたのよ。
きっとうちんちのお母さんは思い出をいっぱーい持っているのねって、わたし思ったわ。

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