『しっぽのある娘たちとともに 5』

 私は10代の頃からコーヒーが大好きです、それもインスタントではなくて豆をゴリゴリひいて、サイホンでの本格的コーヒーがです。 未だ目が見えていた頃、貧しい日々の中で、毎月の給料日とその間の日ころと、月... 続きを読む



わたし郡司フーちゃん

 あのね、わたしってなんでもにあうんだってさ。 今日からわたし水分をたっぴゅり含ませて、夏の体温発散の《夏のドレス》を着ているんだよ、去年の花柄とは違って今年は水色の地に襟は白いリボンなんだよ。 「あ... 続きを読む



『しっぽのある娘たちとともに 4』

 夫と私の生活にベルナが加わって家族となったのですが、しかし盲導犬との日々は決して楽しい事ばかりではありませんでした。 今から40数年前の昭和55、6年頃の日本の社会は、「盲導犬?」、「そんな犬知らな... 続きを読む



わたし郡司フーちゃん

 あのね、わたしお母さんと一緒に『6月、1泊の小さな旅』に行ってきたんだよ。  東京駅までは兄ちゃんがお母さんのリックを持って来てくれたんだ。 そこから北陸新幹線に乗って飯山下車、うちんちのお母さんも... 続きを読む



『しっぽのある娘たちと共に 3』

 結婚はしたものの、その次のハードルには、かなりな躊躇いと迷いがありました。 目の見えるお母さんのような子育てのできるおかあさんには、中途失明の私には白い杖での行動は、あまりにへた過ぎました。 ある日... 続きを読む



わたし郡司フーちゃん

 あのね、わたし郡司フーちゃん  香さんが訪ねてきてくれたんだよ、わたしもうちんちのお母さんと一緒に駅前の喫茶店であったんだ。 香さんって、ローマで通訳している人でね、すてきでおもしろいイタリアの男の... 続きを読む

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