わたし郡司フーちゃん

 あのね、わたしってね『狸ねむり』が得意なんだよ、薄目をあけて、うちんちのお母さんを見ていると、「あれー、狸のプーたんになっちゃってさ」って笑うんだよ。
わたしはね『フーちゃん』で、『プーちゃん』なんかじゃあないんだけれど、だってわたしイヌさんで、狸さんではないもんねーって思うんだよね。
でもプーちゃんもまたかわいらしいかしら?!
そのお母さんがわたしのシャンプーをしてくれたんだよ、ドライヤーで乾かす係は幹太兄ちゃん、二人係で、でもわたしだってちゃーんと協力したからね。
「終わったら「兄ちゃんとお散歩行っておいで、その間にかたづけしておくからさ」ってお母さん、わたし「やったー!」って気持ちだったわ。
そうしたらお母さんが「フーちゃん、わがままだめよ、兄ちゃんの言うこときかないと散歩連れていってもらえなくなっちゃうわよ」ですって、こりゃーたいへんだわってわたし思ったんだよね。

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