わたし郡司フーちゃん

 あのね、お母さんが685円も奮発して『シクラメンの鉢』を買ったんだよ、それもうちんちのお母さんがあこがれの真綿色した白い花のシクラメンの一鉢をね。
「ねえ、フーちゃん、この真綿色がいいじゃあないのねー、すがしいものはないって歌ったけれど、本当だわよねー。 そしてさ出会いの時の君のようですっって続くのよ、この意味わかる???」
「えー、わたしにきかないでよ、わたしそんな事しらないもん!」って応えたわたし、だって盲導犬フーちゃんだもん。

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