あのね わたし幹太にいちゃんのこと、だいだいだーいすきなんだよね。
でもね、それはベルナお姉さんも、ガーちゃんも、ペリちゃんも、ウランちゃんも、誰もがみーんなだいすきだったんだってさ。
わたしたちはただにいちゃんにあまえているけれど、ベルナお姉さんはちがっていたんだよ、なにしろベルナお姉さんはにいちゃんのお姉さんだものねー、弟みたいにかわいがって、いつも『泣き虫幹太』になっているんじゃあって心配して、そしてかわいらしくてかわいらしくて、だーいすきな弟だったんだよね。
兄ちゃんはね、わたしたちのわがままや甘えをきいてくれて、兄ちゃんとだけでリード散歩にいくと、どこまでもどこまでも自由に歩かせてくれるんだよ。
兄ちゃんはなによりも『自由』って言葉がすきなんだって、でもうちんちのお母さんは言うよ、『自由って、本当は不自由でもあるんだよ』ってね。
するとにいちゃんはうんうんってうなづいているんだけれど、それって本当のことかしらねー?!?!