無事に日本にもどってきたら、あの暑さはどこにいったんでしょと思うような空模様でした。
今回は全日空で羽田からまずウィーンに入りました。
そこから地面続きでブタペストへでした。
そして翌日にはまた今度は新幹線でウィーンにフローラの検疫のために出てきました。
ウィーンはかつて私が夏の海外旅行を始めた、その2番目に訪ねた都市です。
だからウランと尋ねた場所、彼女と検疫を受けた所に、またまたフローラと出向いたってことです。
ただ今回はその検疫所のすぐ近くにある「モーツアルトのお墓」を訪ねました。
お墓の横に『嘆きの天使像』が設置されていて、その天使の頬に誰かの赤い口紅でキスマークがついていました。
ガリトン歌手だったという年配の現地ガイドの方が、「これはモーツアルトへの冒涜だ!」と怒り交えの小声で罵るように言いました。
私もそう思います。
嘆きの天使の頬にキスマークなど、まったく不遜なことです。
歴史の織りなす重み、次に引き渡していくことの責務、世界中の人たちはもっと大切にしなければならないと思いました。
お墓の前で写真を撮るときに、墓地の中にそよ風が吹き渡り、モーツアルトさんが東の果て日本から訪ねてきた私とフローラを賛美してくださっているのかなーと、ちょっとうれしくなりました。