所要時間：90分

（1）1頭のラブラドール・レトリバーの子犬が盲導犬として誕生するまでの事を、盲導犬使用者の私の知識の中からお話をします。
（犬も盲導犬になるためにとても大変な訓練を受けるという事を。そしてその犬のがんばる心を支えるのは人間の深い愛情なのだという事を、理解して欲しいと思います。）

（2）なぜ大の犬嫌いだった私が盲導犬とパートナーを組もうと考えたのか。
（初めて盲導犬ベルナと出会った時。ベルナと親子として、その後生まれた幹太を加えて4人家族としての生活。ベルナの目が老人性の白内障になってリタイアさせなければならなくなった時の事。小学3年生の幹太がボクがベルナちゃんの目になってあげるといってくれた事。そして心の目の話。平成6年14歳でベルナが寝たきり犬になって、その1週間後最後の時を迎えた時の事。）

（3）盲導犬と出会ったらのマナー
（カードを使ってどうしてこのマナーを守ってもらわなければならないのか説明します。）

★いやがる事をしないのところでベルナがタバコの火をいたずらで押しつけられてやけどをしてしまった事を話ます。そしてこの事を通して、無抵抗なお友達に悪戯をしたり、意地悪をしたりする事がいかに残酷であるのかを。そしてそういう行為が、ベルナにふざけてタバコの火を押しつけた卑怯な男の人と同じであるという事を理解してもらえるように話を進めてゆきます。

（4）四点字教室
点字教室を開いて、みんなに指でその文字を読んでもらいます。
（もしその点字を読んでいる指が感触を失ってしまった。点字をもう読めないし、そして今のようにテープライブラリーがなかったとしたならば・・・。目の見えない人は体のどこかで点字を読んだのですが、どこで読んだかを考えてもらいます。）

★人間の体の可能性を理解して欲しいと思います。
★四つの心（あきらめない心、努力する心、工夫する心、新しいことに挑戦してゆく勇気ある心）の事を話して、どんな思いがけない出来事が起きてもたくましく生きてゆくためにはを共に考えたいと思います。

（5）お札あてっこゲーム
（1万円、5千円、2千円、1千円、それぞれのお札の点字表記を説明します。何人かの人に前へ出てもらい、目隠しをして実際にいくらのお札であるかを当ててもらいます。）

★このゲームを通して目の見えない人の生活の知恵を話します。
そして出来る事と、どんなに努力しても出来ない事を具体的に話します。
★どんな人も共に生きてゆくためにはどうしたらいいのかをみんなで一緒に考えたいと思います。