奮闘記6

空は今日もピンカーンと晴れ上がり、午後からCコースのテスト。出発はななえおばさんとウラン組が1番手。1時のスタートでした。

出発地点まで車で、そこで降りて「いってらっしゃーい」の言葉で車は走り去ってゆきました。

「さあここからよ、お母さんとウランちゃんの挑戦は!」と、気合いいっぱい、熱暑の道を踏み出しました。

いくつかの角を曲がりバス通りに。白線歩道の横を車がビュンビュン走り、電柱や路上車両をうまくよけながら、とにかく目指すはゴール、アイメイト協会の玄関ドアです。

「こうして私は私の人生の新しいページを、これからはウランと一緒にいろいろな文字を使い、いろいろな色の絵の具を使いながら、書き、描いていくんだわ」

ハーネスを握る手に伝わってくるウランの力強い機敏な動き、けなげな心配りの動きは、ななえおばさんにはなにより限りなく頼もしく思えます。

「ウランちゃん、お母さんと仲良く、楽しく、そしてどんなことにも負けない勇気をもって、明日へ向かって精いっぱい生きてゆこうね」

ななえおばさんの顔は汗と涙でまったくのびしょぬれ状態でゴールの玄関ドアに、「おかえりなさーい」の声に迎えられてたどりつきました。

ウランはそんなななえおばさんの心に応えてくれているのでしょう、「お母さん暑かったねー、でもわたしたちがんばったもんねー」とクリクリな瞳で見上げてくれています。

「そうよ、ウランちゃんもおかあさんも本当によくがんばったね」と、ななえおばさんはウランの頭を「good good!」と力いっぱい抱きしめたのでした。

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