『春の香りいっぱいです』

 広島県の山間の道の駅から《ふきのとう》が届きました、以前私が電話で送ってもらえるようにお願いしておいたものです。
それをサーッと湯がいて、細かく切って、すりごまと少々のお醤油、そして隠し味のお砂糖をほんの少しで混ぜ合わせました。
その手作業中から春の香りで満たされているわがキッチンでしたが ・・・・・。
「ほーら、できあがりー」とお菜箸で手にとって、それを口にそのひと固まりを入れれば、冬の間土の中で蓄えたでしょうか《ほろほろにが味》が、そして土の中で育んできたでしょう、《早春の香り》が口いっぱいの喜びとなって広がります。
「2021年の出来立ての春、ようこそ私のところに」という気持ちで、私は奥歯にフキノトウをしっかり受け止めて、噛みました。
【写真】玄関前にて

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