幸福泣き

マンションの玄関を出て駅方面に歩くことほんのわずかでその街路樹は立っています。
他の木と何の違いもないポプラの木なんです。
しかしどうしたわけなのかその木にだけは小鳥たちがいっぱい留まっていて、いつもそのさえづりの鳴き声が聞こえてくるのです。
それに気が付いたのは今年の春、それもまだ浅い春のころだったでしょうか。
私は早速そのポプラの木を『わが家の幸福な木』と名付けました。
そしてフローラと出かけるためにその木の前をとおるときに「こんにちは、お母さんとフーちゃんをまもってね」と声を掛けながら、それほど高くもなく、深くもない木立を見上げるのです。
そしてわが家にもどる道では「ありがとう、今日も幸せな一日を過せたわ」と声をかけることにしています。
街路樹に名前をつけたのはこれで2本目です。
最初のえんじゅの木、『おじさんとおばさんの木』はどうしているだろうかとフッとおもい出したりしています。

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