『心有志合うことの安らかさ』

ニットちゃんママに出会ったのは5年ほど前のことだったわね。
それもすごーい雨風の日に愛知県の知多半島、小さな乗合船にゆられて『下島』まで行ったのよね。
ニットちゃんママは、乳がんであっと言う間もなく天国へ旅立って行った姪のミホリンと同じ年齢、そして雰囲気もとても似ているのよね。
だから40代に入ってすぐに亡くなってしまったミホリンも生きていればこんなふうだったのかなー?!と思いながら、一晩枕を並べて眠ったわね。
私が全日本盲導犬使用者の会、会長を2期4年努めた中で、ニットちゃんママには後半1期2年間執行部に入ってもらったけれど、突出して目立とうなどということもなく、でもここ一番というところはすごーく粘り強くがんばりやさんだったし、余計なことはおしゃべりしないし、それでいて気働きはあるし・・・・。
本当に姪のミホリンと同じだなーと、みほりんがまたもどってきてくれたような気持ちだったわね。
4年間の努めの中で幾多の山坂を登ったり落ちたりの連続、でも何時でも私の傍らにはニットちゃんママが居てくれたわね。
時には波にさらわれそうになる私の手を握り締めてくれているニットちゃんママの手があったわ。
その彼女に支えられて、励まされて、この重くでも努めなければならない日々を乗り越えてこられたのだったなーと、今その役目を終えてしみじみ思うこと、心許せる仲間がいてくれて、助けてもらえる手を握り締めることができてゴールにたどり着けて、私ってなんてなんて幸せ者だったのかしらって思うのよね。
心許せる仲間、これが何より人生の宝物だって気がつかせてもらえたニットちゃんママに心からの「ありがとう」だわ。
そして「これからもよろしくね」って伝えたいわ。

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