南フランス・フロバンスへの旅 NO.1 第1日目(8月6日)

 朝いつものように4時に目覚めました、そしていつものように「今日もまたあっちっちーだねー!」と、私の後ろからくっついて来ているフローラに向けて言っています。
クーラーの入っている寝室はともかくとしてリビングは朝、それも早朝だというのにすでに真夏の暑さがモヤーッと部屋一面に漂っています。
洗顔をして、ただちにフローラの朝ごはんです、いつもは300グラムを250グラムは朝食に、残りの50グラムは夕食にと分けて食べさせているのですが、今日はまるまる300グラム一気食べの朝ごはんなのです。
「あれー、今日はどうしたの?!」と彼女は気がついたかどうかはわからないけれど、いつものようにわき目も振らずに、それをガツガツと食べて、大きなゲップを「グハーッ!」とステンレス食器の中に吐き出します、そして名残惜しそうにまたいつものように食器をすみからすみまでなめているのです。
このグハーッというゲップをわが家では「おいしかったよー!」と名付けていて、それがでると「おいしくってよかったね!」と言ながら、フローラの頭を撫でてやることにしているのです。
それからいつもの二人で顔をそろえて「お母さんとフーちゃんは、今日もがんばるんば!」と朝のあいさつをし合って、それからワンツータイムとなります。

 今回のエールフランスは日本出発は22時55分です。
だから次にドッグフードを食べさせるのはシャルル・ドゴール空港に着いてからとなります。
ここからツー(うんち)は飛行機に乗る22時ころまで、とにかく出す、出す、出すに徹するのです。
しかし水は羽田空港出発ロビーで参加者集合する18時くらいまでは、様子を見ながら飲ませてもだいじょうぶかなーと思います。
とにかくこの暑さでは、ぎりぎりまで水を補水してやらなければ、フローラも脱水症になってしまいます。
 わが家では南側のベランダは洗濯ものを干して、北側のベランダがフローラのブラッシングやワンツーの場所です。
今日も腰につけたビニール袋の中にたっぷりとワン(おしっこ)も、ツー(うんち)も出してくれて、フローラのお腹の調子はすこぶる良さそうです。
「グッドグッドフーちゃんだねー」と言うと、彼女は無条件にしっぽを垂直にたてて、扇風機のようにグルグル振って、「はーい、そうだよ!」とばかりに応えてくれるのです。
出発時間が遅いために、本格的な旅の荷物つめはこれからです。
といっても決して忘れてはいけないものはすでにトランクの傍に置いてあります。
私のパスポート、フローラの検疫書類のファイル一式、それからフローラの7日分の食事、そして排尿排便処理の道具、体をふいてやるタオルと床に敷く敷物それに私の内服薬です、他の物はたとえ忘れてしまってもフランスですからなんとか現地調達はできるのではとかなり軽く考えています。
そんなお気軽な荷物つくりだったためかお昼ごろまでにはほぼトランクつめはおわりました。
少しふくれたトランク、背中に背負うリックサック、ここにはもしかの場合のことを考えてフローラのドッグフード2日分はしっかり入れてあります、それから肩から下げる何でもつっこんでおける旅用バッグです。
デジカメも予備の電池が小さなポケットに入っていることを確かめて、忘れないようにその何でもはいるバッグにいれました。
それらを一つづつ玄関に持って出て、並べて置きました、これでいっくらウッカリ者の私でも置き忘れるなどということはないはずです。
それからしばらく留守にするためのわが家の掃除を始めました。
冷蔵庫の中、ガスレンジ周り、浴室と掃除をしていると、15時にやってくると言っていた幹太が1時間早くにやって来てくれて、「てつだってやろうか?!」と言ってくれたのです。
「うん、ありがとうね。 それじゃあさ掃除機を軽く全体にかけてよ」
「よし、じゃあやるか!」
幹太がブーブーと大きな音の出る、重くて操りにくい掃除機を器用に回転させて廊下から掃除をはじめました。
「フーちゃん、ほらほらじゃまだよ」
幹太の後ろをくっついて着いて回っているフローラに声をかけながらです。
私は心の中で密かに思います、(これじゃあ幹太への今回のおみやげレベルアップ、2ランク上昇とするか?!)とです。

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